劇場版アイドルマスター感想書きなぐり(当然ネタバレ

レイトで見てきた。ベストポジションで前後両脇に人もいない状態で
1200円は格安。チャリで行ったから交通費もかかってないし首都圏万歳!(地方出身者の叫び)

 初っ端から劇中劇の予告編、もはやアニマスではお約束ですが、
今までで一番力入ってたんじゃないでしょうか、素人目には
ライブシーンと同じぐらい労力をかけてるように見えました。
学園・寄宿舎モノかとおもいきや、途中から超能力モノにシフト
「アイドル」を別の意味での作中固有名詞にしてるところとかは
ゼノグラシアを思い出しました。
超能力描写は最近のレールガンとかに近い感じでしょうか?
ケレン味たっぷりの演出でいい感じ
やよいの怪力キャラがステキ
おふざけを全力でやってる感は健在だけど、今回はガチで
スピンオフしても売れそうなオーラが・・・
いや、TVシリーズであんだけ動かしたら破綻するだろうけど

合宿パートはレッスンやお遊びがバランスよく配分されて良い感じ
ダンサーチームとの対比で、765プロの充実っぷりが伝わってくる。
所々でハム蔵の愛らしい姿がアイキャッチ的に挿入されて
癒される。あー、みんなカワイイなぁ
千早にカメラという趣味が出来て、精神的にも成長している
描写があって千早Pとしては嬉しかったんだが・・・・

合宿パート後はライブに向けた準備段階だが、
765プロはTV版でのこともあり、プロデューサーに心配かけまいという
努力も有り、仕事と練習の調整を何とかこなす
一方でダンサーチームはレベル差が合って、なかなか上手く合わない上、
脱落者まで出る始末。紆余曲折ありながらも、春香さんの努力で解決
ライブシーンをやって大団円

●良かったところ
・765勢がダンサーチームと対比されることで、成長が実感できる。
特に雪歩がダンスの上手くいかない子たちを
励ますところや、伊織が志保にきちんと注意できるところは
何ともいえない安心感があった。
・春香さんのキャラクターがTV版より更に明確になった。
リーダーである天海春香に求められていることは、
リーダーとして役職をこなすことではなくて、
天海春香としてどうしたいかの部分を貫き通すところ
というのが、今回の課題解決の鍵となってましたが、
これは、TVシリーズでの春香回の課題解決を、
よりわかりやすく、言語化したものに思えました。
この考え方って、春香さんの思考が、ポジティブかつ平和的
だから支持されますけど、
見方によってはわがまま、傲慢、自己中心的ともいえます。
このワガママをキッチリ貫き通して、結果を出し、周りに支持されるところが
春香が凡人とは違うところですね。
・春香と可奈の関係が入れ子状になっていて、テーマ性を深めている。
自分の能力不足で、周りに迷惑をかけてしまうことを怖れて、
自分が本当にやりたいことを貫けずにいる。という姿が
リーダーを任された春香と可奈で共通している。

●悪かったところ
無い! 制作側がアイマスが好きで、出来得る限りの努力をしているのが
伝わってくるので、趣味趣向の違いレベルはあっても、明確に不足しているもの
ってのは殆どなかったのでは無いでしょうか、
というわけで以下は趣味趣向レベルでの難癖

・ダンサーチームが覚えきれない
名前での呼びかけが志保、可奈以外は極端に少なく、
キャラを印象づけるシーンも少ないので・・・
・ステージシーンが短い
現実のアリーナライブを再現+αのM@STERPIECEは圧巻で、
特にライブが好きな人にとっては素晴らしかったと思います。
でも、アニメでのステージ描写が好きだった自分としては、
もう一曲既存曲でもいいからアップテンポな曲で盛り上げて
欲しかった気もします。作中であんだけ難しい難しいいってた
ダンスの説得力も増すのではないでしょうか
劇中劇は滅茶苦茶よかったので、削るのは忍びないですが、
もう一曲分の労力をステージに回してもらってもよかったかなぁ
・志保、可奈との対話
これは完全に好みの問題ですが、志保、可奈にはもう少し厳しい
注意があっても良かったんじゃないかと思います。
志保はチームとしてのモチベーションを下げる発言を繰り返してますし、
可奈はいくらなんでも無責任すぎます。
正直、この二人は一回ぐらいひっぱたかれても
しょうがない気がしました。
作中を通じて志保に対しては伊織が指導役となってましたが、
765の面倒くさい代表の千早とか、大人代表のあずささんとか、
意外とプロ意識の高い亜美真美とかにも注意させれば、
成長の描写や出番のバランス考えても良かったかなと。
可奈については、終始春香さんがコミュニケーションしてましたが、
「まわりに迷惑かけるとか、お前に心配されるまでもないから
とにかくお前がどうしたいかだけを言え!」と思いました。
まあこれって今作のテーマそのものかもしれないので、
この微妙なイライラも有りなのかもしれません。
・春香へのサポートが少なすぎ
TV版でもそうでしたが、直接的に春香が抱える問題を解決することは
出来なくても、手助けすることはもっとできたんじゃないかなと思います。
映画で言えば、春香が可奈とコミュニケーションを取りたがっているのは
周りから見ても明白なわけで、可奈が通ってる学校や家の情報を聞き出して
連絡をとれるようにするとか、スケジュール調整をアイドルに任せきりにしないで、
上手くコミュニケーションの時間をとってやるとか、
社長や小鳥さん、律子やPといったスタッフサイドでサポートできることは
もっとあったし、描写として欲しかったと思います。
 映画だけみてると、春香は自分の仕事を一部スケジューリングも含めこなしながら
リーダーとしての調整業務もこなし、ステージ練習も行い、遠距離通勤して学校にも通い、後輩の指導とメンタルケアまでやるって、頑張るだけでなんとかなる仕事量じゃないよ。